ちょっと心配…乳がんは遺伝!?

遺伝性腫瘍と乳がん

遺伝性腫瘍のほとんどは、がん抑制遺伝子の生まれつきの異常(変異といいます)が原因です。がん抑制遺伝子は、体の細胞ががんになるのを防ぐ(抑制する)働きを持っています。がん抑制遺伝子も他の種類の遺伝子と同じく、一個一個の細胞に、父親由来のものと母親由来のものとが、合わせて2個ずつ入っています。これは、自転車のブレーキが前輪と後輪に合わせて2個あるようなもので、一般の人は、ちゃんと働く2個のブレーキを持って人生がスタートしています。ある細胞で、たまたま2つあるブレーキの片方が壊れても、もう1つのブレーキがきちんと機能していれば、その細胞はがんになりません。しかし残りのブレーキも壊れてしまうと、細胞はがん化に向けて暴走してしまいます。これが一般の人ががんになる仕組みの1つのタイプです。

ところが遺伝性腫瘍の患者さんの場合、生まれつき、体中の細胞のそれぞれが持つ2個のがん抑制遺伝子のうち、片方に変異があります。ブレーキ1個だけで人生をスタートしているので、一般の人よりもがんになりやすいのです。

遺伝性乳がんの診断基準

このような条件を満たす家族性乳がんは、全乳がんの5~10%で、その多くは遺伝的素因で発症する遺伝性乳がんであると考えられています。原因遺伝子としては現在、BRCA1、BRCA2が知られています。これらBRCA遺伝子の変異の保因者では、卵巣がんになるリスクも高く、男性では乳がんのほか、前立腺がんになるリスクも高いといわれています。乳がんに加えて、これらのがんの検診も重要です。米国ではBRCA1/BRCA2の遺伝子検査が普及しており、変異の保因者に対しては、薬による予防や、乳腺や卵巣・卵管の予防的切除が行われる場合もあります。

国立がんセンターがん対策情報センターより抜粋

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どんな人が乳がんにかかりやすいの?

乳がんにかかりやすい人チェック項目

乳がんにかかりやすい人は、ひとつめに乳がんの家族歴のある人が挙げられます。乳がんは遺伝する病気ではありませんが、乳がんに関連する遺伝子を持つ人はかかりやすくなります。
家族の中に乳がんにかかったことがある方がいるひとは要注意です。BRCA-1、BRCA-2と呼ばれる遺伝子の変異が関わっていると言われています。
また、乳房に放射線を多く浴びる、過去に良性の乳腺疾患にかかったことのあるなど、なんらかの形で遺伝子変異を起こしやすい環境にいた方も要注意です。
二つ目に、乳がんが発症したり、大きくなることに女性ホルモンであるエストロゲンが関係しています。エストロゲンは生理の終わり頃から排卵前にかけて多く分泌されます。そのエストロゲンにさらされる期間が長い人ほど乳がんにかかりやすくなると言われています。
そうすると初産の年齢が30歳以上の方、出産経験のない方、初潮年齢が早かった方(11歳以下)、閉経年齢が遅かった方(55歳以上)、ホルモン補充療法を長期間続けている方、経口避妊剤を長期間使用した方は少し注意が必要ということになります。
また、意外かもしれませんが肥満の人(標準体重よりも20%以上重い人)も注意が必要です。
これは、閉経後は脂肪組織のなかでエストロゲンが作られるからです。太っていると、その分エストロゲンが多くなるので乳がんになりやすいといわれています。ですから、欧米で日本より閉経後の女性の乳がんが多いという調査が出ているのは、欧米の方と比べて日本人女性があまり太っていないからと言われています。
乳がんの予防になるような生活方法はまだ見つかっていませんが、以下のことを心がけるといいようです。

乳がん予防のため心がけると良い項目
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